「ペット可」にチェックを入れて検索したのに、問い合わせてみたら猫はダメだった。大型犬は不可と言われた。内見まで行ったのに無駄足になった。ペット可物件を探した経験がある人なら、こうしたミスマッチに一度は心当たりがあるはずです。

SUUMOとHOME’S(LIFULL HOME’S)は国内最大級の不動産ポータルサイトですが、ペット可物件の検索機能には明確な違いがあります。「同じ条件で探しているのに片方にしか出てこない物件」が10〜20%ほど存在するため、どちらか一方だけでは取りこぼしが生まれます。両サイトの特徴を押さえて使い分ければ、自分のペットに合った物件をかなり効率よく探せるようになります。

ペット検索機能の基本比較

両サイトの検索機能を並べてみると、ペット飼育者にとって重要な違いが浮かび上がります。

機能SUUMOHOME’S
ペット可の絞り込み「ペット相談可」1項目のみ「ペット可/相談」+犬猫別の細分化
犬・猫の区別検索不可可能(大型犬・中型犬・小型犬・猫を個別指定)
多頭飼いの条件指定不可可能
犬猫同居の条件指定不可可能(ハッシュタグ検索で対応)
フリーワード検索「小型犬」「猫可」等で検索可能同様に検索可能
ペット可の特集ページあり(不定期更新)あり(常設)
掲載料金モデル従量課金(掲載件数に応じて課金)反響課金(問い合わせ発生時に課金)

最も大きな違いは、HOME’Sが導入した「ペット可条件の細分化」です。大型犬・中型犬・小型犬・猫・多頭飼いの5カテゴリで絞り込めるため、「ペット可と書いてあるのに実際は小型犬1匹だけ」というミスマッチが減りました。SUUMOは2026年4月時点でもペット関連の絞り込みは「ペット相談可」の1項目だけで、犬種や頭数の指定はできません。

掲載料金モデルの違いが検索結果に与える影響

SUUMOは掲載自体にコストがかかるため、不動産会社は情報を充実させて「選ばれる物件」にしようとします。物件写真が10〜20枚登録されていることが多く、備考欄の情報も丁寧に書かれている傾向があります。

HOME’Sは掲載無料で問い合わせ時に課金される仕組みです。写真や情報が薄い物件も混在しますが、逆にSUUMOに載っていないマイナー物件や、小規模の不動産会社が管理する物件が見つかる確率は上がります。

ペット飼育者にとっては、SUUMOの方が物件情報の質が安定しており、HOME’Sの方が物件の網羅性で優る、という棲み分けになります。

SUUMOの強みと使いこなし方

SUUMOはリクルートが運営する不動産ポータルで、掲載物件数は業界最多級です。ペット可物件に限ってもHOME’Sより5〜15%ほど多い傾向があります(エリアにより変動)。

主要都市のペット可掲載件数(概数、2026年4月時点)

エリアSUUMOの掲載件数(概数)
東京23区30,000〜40,000件
大阪市内8,000〜12,000件
名古屋市内5,000〜8,000件
福岡市内4,000〜6,000件
札幌市内3,000〜5,000件

フリーワード検索を活用する

SUUMOには犬種別の検索機能はありませんが、フリーワード欄で補完できます。「ペット相談可」で検索してからフリーワードを追加すると精度が上がります。

飼育状況フリーワード例注意点
大型犬を飼っている「大型犬」「大型犬OK」「大型犬可」等の表記ゆれがあるため単語だけで検索
猫を飼っている「猫」「猫可」「猫OK」「猫飼育可」を網羅するため単語だけで検索
多頭飼い「多頭飼い」or「2匹」不動産会社の記載に依存するため漏れがある
犬と猫を同時飼育「犬 猫」スペース区切りでAND検索

フリーワード検索は不動産会社が入力したテキストに依存します。備考欄やPR文にキーワードが含まれていない物件は表示されないため、フリーワードはあくまで補助的な絞り込みと考えてください。

検索URLをブックマークして毎日チェック

SUUMOで条件を設定した後、ブラウザのアドレスバーに表示されるURLには検索パラメータが含まれています。このURLをブックマークしておけば、毎回同じ条件を入力し直す手間が省けます。

複数エリアで探している場合は「東京・世田谷区」「東京・杉並区」のようにフォルダ分けしておくと、毎朝の物件チェックが5分程度で終わります。ペット可物件は掲載から数日で問い合わせが集中することもあるため、毎日のチェック習慣が物件獲得の差を生みます。

HOME’Sの強みと使いこなし方

HOME’S(LIFULL HOME’S)は、ペット飼育者にとってはSUUMOより検索の自由度が高いのが最大の特長です。

5種類のペット可条件

HOME’Sでは物件情報に5種類の「ペット可」条件が設定されています。不動産会社が物件登録時にこれらを入力できる仕組みです。

ペット可条件対象体重の目安
小型犬可体重10kg未満程度の犬チワワ、トイプードル、ミニチュアダックスなど
中型犬可体重10〜25kg程度の犬柴犬、コーギー、ビーグルなど
大型犬可体重25kg以上の犬ゴールデンレトリバー、ラブラドールなど
猫可猫の飼育が認められている猫種の制限は物件による
多頭飼い可複数ペットの飼育が可能上限頭数は物件ごとに異なる

ゴールデンレトリバー(体重25〜35kg)を飼っているなら「大型犬可」で絞り込むことで、問い合わせ段階で「大型犬は不可です」と断られるリスクが大幅に下がります。

ただし、すべての不動産会社が正確に入力しているわけではありません。従来の「ペット相談可」のまま更新されていないケースもあるため、HOME’Sの細分化検索だけで完結させず、通常の「ペット可/相談」検索も並行して走らせるのが安全です。

ハッシュタグ検索で具体的な飼育シチュエーションに対応

HOME’Sの賃貸検索ではハッシュタグ形式のタグページが用意されています。通常の条件検索では拾いきれない、具体的な飼育シチュエーションに対応しているのが強みです。

ハッシュタグこんな人向け通常検索との違い
猫と暮らす猫飼いで物件を探している猫向けの設備情報が充実した物件が集まる
犬と暮らす犬飼いで物件を探している散歩環境の情報が付加されている場合あり
大型犬と暮らす大型犬を飼育している「大型犬可」の物件に特化
猫の多頭飼い猫を2匹以上飼っている頭数制限の情報が確認しやすい
犬と猫と暮らす犬と猫を両方飼っている犬可と猫可を同時に満たす物件だけ表示

「犬と猫と暮らす」のタグは特に便利です。犬と猫を同時に飼っている世帯は全ペット飼育世帯の約15%(ペットフード協会「全国犬猫飼育実態調査2024」)で、通常の検索では「犬可」と「猫可」の両方を満たす物件を一括で探すのが難しいため、このタグページから直接アクセスするほうが効率的です。

「できれば検索」機能で条件の優先度をつける

HOME’Sには特許取得済みの「できれば検索」があります。条件を「絶対条件」と「できれば条件」の2段階で設定できる仕組みです。

ペット可物件は全賃貸物件の約15〜20%しかなく、ここに「築10年以内」「2階以上」「駅徒歩10分以内」などを重ねると検索結果がゼロになることも珍しくありません。

条件の分類設定例
絶対条件ペット可、希望エリア、家賃上限
できれば条件築年数、駅徒歩分、階数、オートロック

「できれば検索」なら、ペット可を絶対条件として固定しつつ、築年数や駅距離は柔軟に調整できます。選択肢が少ないペット可物件の検索では、この機能が特に威力を発揮します。

アプリの通知設定で新着物件を逃さない

ペット可物件は掲載から数日で問い合わせが集中することがあるため、スマホアプリのプッシュ通知は見逃せない武器になります。

アプリ機能SUUMOHOME’S
新着物件のプッシュ通知ありあり
検索条件の保存数複数保存可複数保存可
お気に入り物件の同期PC・スマホ間で同期可能PC・スマホ間で同期可能
通知のカスタマイズ性基本的やや柔軟(ペット条件ごとの通知設定可)

両方のアプリをインストールし、SUUMOでは「ペット相談可+希望エリア+家賃」で条件を保存、HOME’Sでは「大型犬可」や「猫可」など具体的なペット条件を設定しておくと、新着情報を二重にキャッチできます。

通知の条件保存は1アプリにつき2〜3パターンが適量です。あまり多く設定すると通知が大量に届いて見落としにつながります。希望エリアごとに1条件ずつ設定し、細かい絞り込みは手動で行うのがバランスのよい使い方です。

「ペット可」と「ペット相談可」の違いと見極め方

SUUMOもHOME’Sも、検索結果には「ペット可」と「ペット相談可」が混在しています。似ているようで実態はかなり違います。

項目ペット可ペット相談可
意味大家が定めた条件を満たせば飼育できる大家に相談して個別に判断される
飼育条件の明確さ契約書に記載されている明記されていないことが多い
断られるリスク条件を満たせばほぼ確実相談結果次第で断られることもある
退去時のルールペット飼育を前提とした基準が定められている曖昧でトラブルになりやすい
物件数の割合少ない多い

「ペット相談可」の物件はなぜ存在するのか

「ペット相談可」の物件は、もともとペット不可だった物件を空室対策で条件緩和したケースが多いです。大家のペットに対する理解度はまちまちで、「小型犬1匹まで。猫は不可」「犬はOKだけど2匹目はNG」など、問い合わせて初めてわかる条件がたくさんあります。

「ペット相談可」に問い合わせるときは、最初に以下の5点を確認すると無駄な内見を減らせます。

確認項目確認理由
飼育可能なペットの種類と体重制限「犬OK、猫NG」等の条件が隠れている場合あり
頭数の上限多頭飼いの場合は必ず確認
敷金の上乗せ額ペット飼育で敷金+1か月が一般的だが、物件により異なる
退去時の原状回復の範囲特約の有無で退去費用に大きな差
同じ建物での他の入居者のペット飼育状況ペット飼育者がすでにいれば大家のペット理解度が高い証拠

5番目は見落とされがちですが重要です。すでにペットを飼っている入居者がいる物件は、大家がペット飼育に柔軟な証拠になります。逆に、その建物で初めてのペット飼育者になる場合は、より慎重な交渉が必要です。

同じ物件でも情報が異なる理由

同じ物件が両サイトに掲載されていても、ペット条件の記載が異なることがあります。不動産会社が各ポータルに登録する情報量や表現に差があるためです。

情報の種類SUUMOHOME’S
ペット条件の記載備考欄に手動で記載5種類のカテゴリ+備考欄
写真枚数10〜20枚が多い5枚前後の物件も混在
ペット飼育費の記載備考欄で確認費用欄に記載されている場合あり

SUUMOでは「ペット相談可」としか書かれていない物件が、HOME’Sでは「小型犬可・猫可」と具体的に記載されているケースがある一方、SUUMOの備考欄にだけ「小型犬1匹まで可。敷金1か月上乗せ」と書かれていることもあります。

気になる物件を見つけたら、もう一方のサイトで物件名や住所を検索して情報を突き合わせるのが確実です。両方のサイトに掲載されている物件なら、それぞれの情報を組み合わせることでより正確な条件が把握できます。

両サイトの効率的な使い分け手順

ペット可物件を網羅的に探すには、両サイトの強みを組み合わせた手順が有効です。

ステップ1: HOME’Sの細分化検索から始める

飼っているペットの種類・サイズに合った検索(大型犬なら「大型犬可」、猫2匹なら「猫の多頭飼い」のハッシュタグ)で、まず候補を絞り込みます。ここで出てくる物件は、少なくとも犬種や頭数の条件が明確なため、問い合わせ後のミスマッチが起きにくくなります。

ステップ2: SUUMOで網を広げる

HOME’Sで候補を出した後、同じエリア・家賃条件でSUUMOの「ペット相談可」を検索します。SUUMOのほうが掲載物件数がやや多いため、HOME’Sに出てこなかった物件が見つかることがあります。フリーワードで「大型犬」「猫可」と追加して精度を上げましょう。

ステップ3: 両アプリで通知をオン

両アプリで通知をオンにし、片方で見つけた物件はもう一方でも確認する。この流れを週2〜3回繰り返すのが理想的なペースです。

時期チェック頻度理由
1〜3月(繁忙期)毎日入れ替わりが激しく、条件の良い物件は数日で消える
4〜6月(閑散期入り)週3回新着物件の頻度が落ちるが、掘り出し物が出やすい
7〜8月(最閑散期)週2〜3回新着は少ないが家賃交渉がしやすい時期
9〜12月週2〜3回翌年の繁忙期向け物件が出始める11月以降は頻度を上げる

ステップ4: 第3のポータルもチェック

SUUMOとHOME’Sの両方を使っても、すべてのペット可物件をカバーできるわけではありません。アットホーム(at home)にはSUUMO・HOME’Sとは異なる不動産会社が物件を掲載しているため、余力があれば第3のポータルとしてチェックする価値があります。

地元密着型の不動産会社が自社サイトにだけ掲載している物件や、ポータルに出す前の「先行案内」物件もあります。候補エリアの不動産会社を1〜2件訪問し、「ポータルに載っていない物件も紹介してほしい」と伝えると、管理物件の中からペット相談可能な物件を出してもらえることがあります。ポータルサイトだけに頼らない探し方も、選択肢を広げるうえでは有効です。

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参考情報

ペット可物件の市場比率(全体の15〜20%程度)はSUUMO・HOME’S等の不動産ポータルサイトの検索結果に基づく概算値です。犬と猫の同時飼育世帯の比率(全ペット飼育世帯の約15%)は一般社団法人ペットフード協会「令和6年 全国犬猫飼育実態調査」を参照しています。各ポータルサイトの掲載件数はSUUMO・LIFULL HOME’Sの検索結果(2026年4月時点)に基づく概数です。掲載料金モデルの説明は各社の法人向けサービス情報を参考にしています。