伊豆は関東近郊で犬と泊まれる宿がもっとも充実しているエリアだ。ペット可の宿泊施設が100軒以上集中しており、温泉地としての歴史に加え、近年は犬連れ対応に本気で取り組む宿が急速に増えている。犬用の温泉、敷地内のドッグラン、客室でのノーリード対応など、犬連れ旅行のニーズに応えるサービスが伊豆半島全体で進化している。

都心から車で約2時間、東京駅から特急踊り子号で伊東まで約1時間40分。アクセスの良さと宿の選択肢の多さが相まって、犬連れ旅行のリピーターに「迷ったら伊豆」と言わしめるほどの定番エリアになっている。

エリア別の比較一覧

施設名エリア犬OK/猫OK1泊料金目安同室可特徴
東伊豆の温泉旅館熱海〜熱川犬(施設による)20,000〜35,000円/人(2食付き)露天風呂付き客室ありアクセス抜群。ペット可旅館が最多
伊豆高原のペンション伊豆高原犬(大型犬OKも多い)10,000〜18,000円/人(2食付き)全室可が多いドッグフレンドリーの聖地。カフェも充実
修善寺のコテージ修善寺犬(施設による)20,000〜40,000円/棟全棟可温泉街の風情と森林浴
西伊豆のペンション土肥〜堂ヶ島犬(施設による)12,000〜20,000円/人施設による夕日の名所。観光客が少なく静か
南伊豆のコテージ下田〜弓ヶ浜犬(施設による)20,000〜35,000円/棟全棟可白砂ビーチと開放感。冬も温暖

伊豆が犬連れ旅行に選ばれる理由

伊豆半島にはペット可の宿泊施設が100軒以上集中しており、選択肢の多さは関東エリアでトップクラスだ。温泉、海、山とロケーションのバリエーションが豊かで、季節を問わず楽しめる。

犬連れ対応のインフラが厚いのも伊豆の特徴だ。ドッグカフェ、犬同伴OKの観光施設、ビーチや公園が半島内に散らばっており、「宿だけペット可」ではなく「旅行中ずっと犬と一緒に過ごせる」環境が整っている。伊豆高原エリアにはペット同伴OKの施設が密集しており、テディベアミュージアムやステンドグラス美術館も犬と入館できる。

伊豆スカイラインからの眺望を楽しむドライブもペット旅行の楽しみの一つだ。途中の展望台からは相模灘や富士山を一望でき、犬と一緒に車を降りて休憩するスポットが複数ある。

エリア別の宿泊ガイド

伊豆半島は東伊豆、中伊豆、西伊豆、南伊豆の4エリアに分かれる。それぞれ異なる魅力を持っている。

エリア特徴犬連れ向きポイントアクセス(東京から)
東伊豆(熱海・伊東・熱川)アクセス抜群、温泉街が充実ペット可の旅館・ホテルが最多車1.5〜2時間、電車あり
中伊豆(伊豆高原・修善寺)高原の別荘地、自然豊かペンション・コテージ密集。ドッグラン多い車2時間、電車あり
西伊豆(土肥・堂ヶ島)夕日が美しい静かなエリア混雑が少なくゆったり車2.5時間
南伊豆(下田・弓ヶ浜)美しいビーチ、開放感犬と入れるビーチあり。コテージ多い車3時間

東伊豆 ── 温泉と利便性で選ぶなら

熱海・伊東・熱川を含む東伊豆は、アクセスの良さとペット可宿泊施設の多さでもっとも人気のエリアだ。JR伊東線で都心から電車1本で到着できるため、車を持っていない飼い主にも開かれている。伊東温泉では犬と一緒に入れる足湯スポットもあり、温泉街の雰囲気を犬と散歩しながら味わえる。

熱海は観光地として賑わう分、犬連れで歩きにくい場所もある。少し離れた網代や宇佐美あたりまで足を延ばせば静かなビーチがあり、犬とのんびり海辺を散歩できる。

中伊豆 ── ドッグフレンドリーの聖地

伊豆高原エリアは犬連れ旅行のリピーターにもっとも支持されている。もともとペンション村として発展した経緯があり、犬連れ対応の宿が高密度で集まっている。周辺のドッグカフェや犬同伴OKの観光施設の数は伊豆半島で随一だ。

修善寺温泉は風情ある温泉街で、竹林の小径や桂川沿いの散歩道は犬連れでも気持ちよく歩ける。修善寺エリアにはペット可のコテージや別荘レンタルが増えており、温泉と森林浴を両立できる滞在が可能になっている。

西伊豆・南伊豆 ── 静かさと絶景を求めて

西伊豆の土肥や堂ヶ島は東伊豆ほど観光客が多くなく、犬連れでもゆったり過ごせるのが魅力だ。夕日の美しさでは伊豆半島随一で、日没時に犬と海辺を散歩する時間はこのエリアならではの贅沢になる。

南伊豆の下田・弓ヶ浜は白砂のビーチが広がり、冬でも温暖な気候のためオフシーズンの犬連れビーチ散歩に最適だ。弓ヶ浜は犬連れの散歩スポットとしても知られており、夏の海水浴シーズン以外は比較的自由に犬と歩ける。

条件別の宿選びガイド

犬のサイズや性格、飼い主の旅行スタイルによって、宿に求める条件は変わる。伊豆エリアは選択肢が多いぶん、条件で絞り込めば自分たちに合った宿が見つかりやすい。

温泉付きの宿

犬連れ対応の温泉宿では、客室に露天風呂が付いたタイプが人気だ。大浴場には犬を連れていけないため、部屋に温泉が付いていれば犬を待たせる時間を最小限にできる。客室露天風呂付きの宿は1泊2食で20,000〜35,000円が目安になる。

犬専用の温泉やシャワースペースを設けている宿もある。伊豆高原エリアではペット専用の温泉を売りにしている宿が複数あり、犬種に合わせた湯温で提供しているところもある。

ドッグラン付きの宿

宿泊施設の敷地内にドッグランがあると、チェックイン後やチェックアウト前にノーリードで犬を遊ばせられる。伊豆高原エリアを中心に、天然芝の広々としたドッグランを備えた宿が増えている。

ドッグランのサイズは宿によってかなり差がある。小型犬なら問題なくても、中型犬以上では手狭に感じることもあるため、予約前に広さを確認しておきたい。公式サイトにドッグランの面積や写真が掲載されていることが多い。

大型犬OKの宿

小型犬に比べて大型犬を受け入れている宿は限られる。伊豆では一部のコテージやペンションが大型犬に対応しており、25kg以上でも宿泊可能な施設が存在する。

条件対応状況(伊豆エリア)選択肢の多さ
小型犬(〜10kg)ほぼすべてのペット可宿で対応多い
中型犬(10〜25kg)多くの宿で対応やや多い
大型犬(25kg〜)コテージ・ペンション系に多い限定的
超大型犬(40kg〜)ごく一部の施設のみ。要事前相談少ない
多頭飼い(2頭以上)追加料金で対応する宿が多い中程度

大型犬の場合、部屋の広さだけでなくエレベーターの有無やフロントまでの動線も事前にチェックしておくと安心だ。駐車場から部屋まで階段しかない宿は、大型犬にとっても飼い主にとっても負担になる。

料金相場と費用を抑えるコツ

伊豆のペット可宿泊施設は、宿のタイプによって価格帯がかなり幅広い。

宿タイプ1泊2食の相場(大人1名)犬の追加料金コスパのポイント
ペンション10,000〜18,000円1,500〜3,000円食事の質が高い宿が多い
旅館(客室露天付き)20,000〜35,000円3,000〜5,000円温泉好きなら価格以上の満足度
ホテル18,000〜30,000円2,000〜5,000円アメニティ充実で荷物を減らせる
コテージ(1棟)20,000〜40,000円無料〜3,000円複数人で泊まれば1人あたり安い

費用を抑えるなら、平日の宿泊がもっとも効果的だ。同じ宿でも金曜・土曜と比べて平日は30〜40%安くなることがある。伊豆は週末の需要が特に高いエリアのため、平日と週末の料金差が大きい傾向にある。

直前割やペット連泊プランを用意している宿もある。2泊以上の連泊で10〜15%割引になる宿もあり、ゆっくり滞在するなら連泊割引は見逃せない。公式サイトの限定プランもチェックする価値がある。

犬連れで楽しめる伊豆の散歩スポット

スポットエリア犬連れ対応見どころ
城ヶ崎海岸伊豆高原リード散歩OK溶岩の断崖、吊り橋、約4kmの遊歩道
大室山伊豆高原リフトは犬抱っこで乗車可360度パノラマ。山焼き(2月)
一碧湖伊豆高原湖畔を犬と一周できる「伊豆の瞳」と呼ばれる静かな湖
修善寺竹林の小径修善寺リード散歩OK風情ある竹林の散歩道
弓ヶ浜南伊豆海水浴シーズン外は犬OK白砂のビーチ
河津七滝河津遊歩道はリード散歩OK7つの滝を巡るハイキング
伊豆シャボテン動物公園伊豆高原犬同伴入園可(一部制限あり)カピバラ温泉で有名

城ヶ崎海岸は伊豆高原エリアを代表する散歩コースだ。約4kmの遊歩道が溶岩の断崖に沿って続き、門脇つり橋からの眺めは迫力がある。犬と一緒に渡ることもできるが、足元は岩場のため小型犬は抱っこが必要な区間があるかもしれない。

大室山はリフトで山頂まで上がれ、小型犬なら抱っこで乗車可能だ。山頂からの360度パノラマは富士山から相模灘、天城連山まで見渡せる絶景で、犬連れの記念撮影スポットとしても人気がある。

ペット可の飲食店と食事事情

伊豆、とりわけ伊豆高原エリアにはドッグカフェや犬同伴OKの飲食店が多い。食事に困ることはほとんどない。

店舗タイプ伊豆高原エリアの充実度犬連れのポイント
ドッグカフェ10軒以上。店内まで犬OKの店が多い犬用メニューを提供する店もある
テラス席ペット可海沿いのカフェ・レストランに多い季節によっては寒暖の確認を
テイクアウト伊豆高原駅周辺に飲食店が集中公園やビーチでの食事に便利
宿の部屋食ペンションや旅館で対応している宿あり犬を置いて外出せずに済む

伊豆高原エリアのドッグカフェは「犬連れ歓迎」のレベルが高く、店内に犬用の水飲み場やおやつが用意されていることも珍しくない。犬用のケーキやプレートを出す店もあり、犬の誕生日旅行の行き先として伊豆高原を選ぶ飼い主もいる。

予約時の確認事項

犬の体重・サイズ制限は宿ごとに異なるため、予約前に必ず確認してほしい。「小型犬のみ」と表記されていても、上限が6kgの宿と10kgの宿では対象犬種がまったく違う。

ワクチン接種証明書はチェックイン時に提示を求められる宿がほとんどだ。狂犬病予防接種済票と混合ワクチン接種証明書を持参すること。スマートフォンに証明書の写真を保存しておくと、原本を忘れた場合でも対応してくれる宿がある。

キャンセルポリシーも宿によって差が大きい。ペットの体調不良による急なキャンセルにどこまで対応してくれるかは事前に確認しておきたい。

持ち物チェックリスト

アイテム理由
狂犬病予防接種証明書チェックイン時にほぼ必須
混合ワクチン接種証明書ドッグラン利用時に求められることがある
リード・首輪(予備含む)施設内の移動に必須
いつものフード環境が変わると食欲が落ちる犬もいる
トイレシーツ宿の備え付けとサイズが合わない場合がある
粘着ローラー退室前の毛の掃除。マナーとして持参
ウェットティッシュ足拭き、口周りの汚れ取り
おもちゃ・ブランケット犬が落ち着ける環境づくり
カフェマットドッグカフェの椅子やソファに敷く用

参考情報

各施設の宿泊条件・料金・ペットポリシーは公式サイト(2026年4月確認)を参照した。エリア別の特徴は伊豆観光情報サイトおよび各施設の掲載情報に基づく。料金相場は主要予約サイト(2026年4月時点)の平均的な価格帯を参考にしている。

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