円山公園は、札幌市中央区にある面積約68.7ヘクタールの総合公園です。犬連れでの散歩は認められており、リード着用とフン持ち帰りを守れば、芝生広場から原始林の散策路、円山山頂への登山道まで幅広く歩けます。

隣接する円山原始林(国の天然記念物)とあわせると約70万平方メートルの敷地が広がり、地下鉄東西線の円山公園駅から徒歩5分というアクセスの良さも魅力です。大通駅から3駅、札幌駅からでも乗り換え1回で到着できるため、日常使いの散歩にも休日の本格的なハイキングにも使い分けられます。

ただし北海道ならではの注意点として、エキノコックス感染のリスクがあります。散策路から外れた草むらへの立ち入りを避け、帰宅後の足拭きなど対策を徹底してください。この記事では、エリアごとのペット可否、おすすめの散歩コース3選、周辺のドッグカフェ、季節ごとの見どころと注意点をまとめています。

(本記事の情報は2026年4月時点の円山公園管理事務所の公式情報に基づいています。)

エリア別のペット可否一覧

円山公園はエリアによって犬連れの適否が異なります。公園の公式ルールとして「ペットはつないで散歩し、フンはお持ち帰りください」と案内されており、リード着用が前提です。

エリアペット地面の状態備考
芝生広場散歩可(リード必須)芝生約2ヘクタール。平坦で歩きやすい
円山原始林の散策路散歩可(リード必須)土・落ち葉散策路からの逸脱は禁止(天然記念物)
円山登山道散歩可(リード必須)土・岩場山頂まで標高225m。中盤から階段あり
北海道神宮の参道境内のルールを確認砂利・石畳犬連れ参拝の可否は事前に電話確認を推奨
園内の遊具エリア非推奨砂場・舗装子どもが多い。犬は離れた場所を歩く
円山動物園ペット不可盲導犬・介助犬を除き入園不可

公園内のルールとあわせて、札幌市の条例も確認しておきましょう。

ペットはつないで散歩し、フンはお持ち帰りください。 (円山公園管理事務所)

札幌市の条例では公園内での犬のリード装着が義務づけられています。リードの長さは2メートル以内と定められており、伸縮リードを使う場合も短めにロックして歩くのが基本です。放し飼いは条例違反で20万円以下の罰金が科される可能性があり、排泄物の放置も5万円以下の罰金の対象となります。

北海道神宮については、多くの神社がペット連れの参拝を禁止していますが、表参道付近は円山公園の散策路と地続きになっているため境界が分かりにくい場所もあります。訪問前に北海道神宮(011-611-0261)に直接確認しておくと安心です。

おすすめ散歩コース3選

原始林散策コース(約2.5km、所要40〜50分)

円山公園の奥に広がる原始林を歩くルートです。カツラやシナノキ、ミズナラ、イタヤカエデなどの大木が立ち並び、樹齢100年を超える巨木もあちこちに見られます。札幌の都心から地下鉄で数分の場所とは思えない深い森の空気が広がり、犬にとっても土と落ち葉の感触や森の匂いがたっぷりの刺激になるでしょう。

地面は土と落ち葉で犬の足に優しく、夏場でも林床は木陰が多くひんやりとした空気が流れます。途中にいくつかの分岐がありますが、要所にはベンチと案内板が設置されていて初めてでも迷いにくい構造です。

散策中にエゾリスに出会うこともあります。エゾリスが木の実を頬張って走り回る姿はかわいらしいのですが、犬がリードを引っ張って追いかけないようしっかり持っておいてください。リスを追いかけて散策路から外れると天然記念物の原始林を踏み荒らすことになり、エキノコックスのリスクも高まります。

このコースが向いているのは、ある程度体力のある中型犬以上の犬です。途中に多少の傾斜があるため、体力やペースを見ながら折り返しポイントを決めてください。

芝生広場周回コース(約1.5km、所要20〜30分)

公園の手前にある芝生広場を中心にした平坦なコースで、シニア犬や小型犬連れに使いやすいルートです。芝生広場は約2ヘクタールの広さがあり、リードの範囲内でのんびり歩くには十分なスペースがあります。

広場の周囲にはベンチが点在していて、座って休憩しながら犬と過ごすこともできます。平日の午前中は利用者が少なく、散歩の練習中のパピーや、ほかの犬が苦手な子にも向いている時間帯です。週末の昼前後はファミリー層で賑わうため、犬の性格に応じて時間帯を選ぶとよいでしょう。

芝生広場の南側からそのまま原始林コースへ合流できるため、体力に余裕がある日は2つのコースをつなげて歩くこともできます。

円山登山コース(約3km、往復60〜80分)

円山の山頂(標高225m)を目指す登山ルートです。山頂からは札幌市街を360度一望でき、晴れた日には石狩平野の向こうに大雪山系が見えることもあります。

登山口から15分ほど歩くと見晴らしの良い展望スポットがあり、ここで折り返すだけでも十分に景色を楽しめます。体力に自信がない犬や、足腰に不安のあるシニア犬はこの展望台までの往復がおすすめです。

中盤から山頂にかけては岩場や急な階段が連続するため、肉球を傷つけないよう注意が必要です。犬用のブーツを持参するか、岩場を避けて歩ける「動物園側ルート」を選ぶのも手です。動物園側ルートは傾斜がゆるやかで、登り始めてから山頂まで40〜60分ほどかかりますが足元が安定しています。

コース距離所要時間向いている犬
原始林散策コース約2.5km40〜50分中型犬以上。体力がある犬向け
芝生広場周回コース約1.5km20〜30分小型犬・シニア犬・パピー
円山登山コース約3km60〜80分足腰のしっかりした中〜大型犬向け

季節ごとの見どころと注意点

円山公園は四季の変化がはっきりしており、季節によって犬との散歩の楽しみ方も変わります。

春(4月下旬〜5月中旬)は園内のエゾヤマザクラが見頃を迎え、札幌屈指の花見スポットとして賑わいます。桜の時期は場所取りやジンギスカンの花見客でかなり混雑するため、犬連れで歩くなら早朝か夕方がよいでしょう。花見期間中は芝生広場にブルーシートが敷き詰められる日もあり、犬にとっては歩きにくい状況になります。

夏(6月〜8月)は原始林コースが本領を発揮する季節です。林床は25度前後でも木陰が多くひんやりしており、アスファルトの照り返しに弱い犬にとっては理想的な散歩環境です。ただし湿度が高い日はダニの活動が活発になるので、散歩後のブラッシングとダニチェックを忘れずに。

秋(10月中旬〜下旬)はカツラ、イタヤカエデ、エゾヤマザクラ、イチョウなどが一斉に色づき、原始林の散策路が黄色と赤のトンネルになります。カツラの落ち葉は甘い香りがすることで知られ、犬が落ち葉の匂いを嗅ぎながら歩く姿を見ると飼い主もつい穏やかな気持ちになるはずです。紅葉のピークは10月中旬〜下旬ですが、年によって前後します。

冬(12月〜3月)は積雪で園内が雪に覆われますが、散歩そのものは可能です。雪が好きな犬にとっては楽しい季節ですが、凍結した路面での滑りや、融雪剤による肉球の荒れには注意してください。散歩後は肉球と指の間を丁寧に拭き取り、乾燥やひび割れがないか確認しましょう。第2駐車場は11月上旬〜4月下旬まで閉鎖されるため、車で訪れる場合は第1駐車場を利用します。

エキノコックス対策(北海道の散歩で最も重要)

北海道で犬を散歩させるうえで避けて通れないのがエキノコックス症のリスクです。エキノコックスは寄生虫の一種で、キタキツネの糞に含まれる虫卵が犬の口に入ると犬が中間宿主となり、さらに犬の糞を介して人間に感染する可能性があります。

円山公園周辺でもキタキツネの目撃例は珍しくありません。散策路の脇の草むらにキタキツネの糞が落ちていることがあるため、犬を草むらに入れない、散策路の上だけを歩かせることが対策の基本です。

犬が地面の匂いを嗅ぐのは本能的な行動ですが、草むらや茂みに顔を突っ込ませるのはリスクが高い行為です。散歩中は以下の対策を徹底してください。

対策具体的な行動
リードの管理2メートル以内に保ち、犬が草むらに入るのを防ぐ
拾い食い防止地面に落ちているものを口にしないよう見張る
帰宅後のケア足裏・口周り・腹部をウェットシートで拭く
寄生虫予防薬月1回のフロントラインやドロンタールの投与を獣医と相談
定期検査年1回の糞便検査でエキノコックス虫卵の有無を確認

エキノコックスの予防薬は動物病院で処方してもらえます。札幌市動物管理センターでは犬のエキノコックス検査(糞便検査)も受け付けており、感染の不安がある場合は早めに相談するのが確実です。

駐車場・アクセス情報

円山公園には公園専用の大型駐車場があり、車でのアクセスも便利です。

項目第1駐車場第2駐車場
収容台数612台276台(普通車のみ)
料金(普通車)1回700円1回700円
営業期間通年4月21日〜10月31日(冬季閉鎖)
精算方法現金・クレジットカード・交通系IC・電子マネー同左

春の花見シーズン(4月下旬〜5月上旬)と秋の紅葉シーズン(10月中旬〜下旬)の週末は午前中に満車になることが多いため、朝9時前の到着か、近隣のコインパーキングの併用をおすすめします。混雑状況は円山公園駐車場の公式サイト(k-maruyama-parking.jp)でリアルタイムに確認できます。なお大型車・中型車・二輪車は西門側の第1駐車場のみ利用可能で、料金は車両区分によって異なります(普通車700円・中型1,000円・大型1,200円)。

公共交通機関を使う場合は、地下鉄東西線「円山公園駅」3番出口から徒歩5分です。

交通手段ルート所要時間
地下鉄東西線「円山公園駅」3番出口徒歩5分
バスJR北海道バス「円山公園」下車バス停から徒歩3分
車(札幌中心部から)国道230号線経由約15分

周辺の犬同伴カフェ・レストラン

散歩の前後に立ち寄れる、円山公園エリアのペット同伴可カフェをまとめました。

店名犬同伴住所特徴
Zoe cupcakes & cafe(mofmof garden MARUYAMA内)店内OK(全犬種)札幌市中央区南1条西22丁目2-1犬用手作りメニューあり。トリミングサロン・ドッグホテル併設。定休日: 水曜
円山ぱんけーき店内OK(小型犬のみ、15時以降)札幌市中央区南4条西18丁目2-19 ブリランテみなみ円山1Fふわふわパンケーキが名物。犬用のお水サービスあり。定休日: 水曜(不定休あり)
バーナード・スクエア店内OK(全犬種)札幌市南区中ノ沢1丁目11-17天然芝+人工芝のドッグラン併設。看板犬のセントバーナードに会える。定休日: 水・木曜

Zoe cupcakes & cafeは円山公園駅から徒歩約10分の複合施設「mofmof garden MARUYAMA」の1階にあります。カフェのほか、2階にはトリミングサロンとグッズショップ、3階にはドッグホテルが入っており、散歩帰りにカフェでひと息ついて、そのままトリミングの予約を入れるという使い方もできます。犬用のカップケーキやバースデーケーキ(要予約)も用意されています。

円山ぱんけーきは地元で人気のパンケーキ専門店で、15時以降に小型犬の店内同伴が可能です。椅子に座れるサイズの犬に限られるため、中型犬以上の場合は事前に電話(011-533-2233)で確認してください。営業時間は11:00〜18:30で、パンケーキの生地がなくなり次第閉店するため、遅い時間に訪れる場合はSNSで営業状況をチェックしておくと確実です。

バーナード・スクエアは円山公園からは車で15分ほど離れますが、広いドッグランを併設しており散歩の延長として訪れる価値があります。天然芝と人工芝の2面構成で、大型犬でもゆったり走り回れるスペースです。

裏参道と呼ばれる北海道神宮の裏手の通りにも、テラス席でペット同伴可能なカフェが数軒並んでいます。店舗ごとにルール(テラスのみ、小型犬のみなど)が異なるため、入店前に確認してから利用するのが確実です。

最新のペット同伴条件は各店舗のSNS・公式サイトでご確認ください。

円山公園の犬連れ散歩で持っておきたいもの

本州の公園と違い、北海道ならではの持ち物がいくつかあります。忘れがちなアイテムをリストアップしました。

持ち物用途北海道ならではのポイント
リード(2m以内)条例で義務伸縮リードは短くロックして使用
フン処理袋マナー密閉型が匂い対策に有効
水・携帯ボウル水分補給園内に水飲み場が少ない
ウェットシート帰宅後の足拭きエキノコックス対策として腹部・口周りも拭く
ダニ取りピンセットダニ除去夏場の原始林コースで必須
犬用ブーツ肉球保護冬の凍結路面・登山の岩場対策
防寒着(冬季)寒さ対策小型犬・短毛種は必須

よくある質問

円山公園は犬連れで散歩できますか?

リード着用・糞の持ち帰りを守れば散歩できます。芝生広場から原始林の散策路、円山山頂への登山コースまでほぼ全域で犬と歩けます。ただし北海道固有のエキノコックス感染リスクがあるため、草むらでの地面の嗅ぎ回りには注意が必要です。

エキノコックス対策はどうすれば良いですか?

円山公園(北海道)の土・水・野草にはエキノコックスが含まれている可能性があります。犬が地面を直接舐めたり草を食べたりしないよう気をつけてください。散歩後は手を十分に洗い、犬の体についた草や泥を拭き取ることも大切です。北海道滞在中の定期的な検便検査も推奨されています。

円山公園にドッグランはありますか?

円山公園内にドッグランはありません。ノーリードで遊ばせたい場合は、札幌市内各区の指定ドッグランや、円山公園から車で15〜20分の北区・南区の公共ドッグランが選択肢になります。

冬の散歩で特別に注意すべきことはありますか?

雪道・凍結路では犬の肉球が傷つきやすいため、犬用ブーツや肉球保護クリームの使用を検討してください。除雪で使われる凍結防止剤(塩化カルシウム)は肉球に刺激を与えるため、散歩後は足を洗ってあげることが大切です。真冬は日没が早いため、明るい時間帯の散歩を心がけてください。

円山登山は犬と一緒に登れますか?

登れます。標高225mと低く、往復60〜80分で回れる手軽なコースです。ただし岩場や急坂があるため、脚の短い犬種やシニア犬には負担になる場合があります。秋(9〜11月)は滑りやすい落ち葉が多いため、リードを短く持って転落に注意してください。

円山公園は、芝生の平坦なコースから原始林の森歩き、円山山頂への登山まで、犬のサイズや体力に合わせて散歩コースを選べる札幌屈指のスポットです。地下鉄駅から徒歩5分のアクセスの良さもあり、日常の散歩先として繰り返し使える懐の深さがあります。

散歩後は周辺のドッグカフェに立ち寄って、犬とゆっくり過ごす時間も組み合わせてみてください。北海道ならではのエキノコックス対策だけはしっかり押さえたうえで、四季折々の円山の自然を愛犬と一緒に楽しんでもらえたらと思います。

参考情報

各施設の情報は円山公園管理事務所(maruyamapark.jp)、札幌市円山公園駐車場公式サイト(k-maruyama-parking.jp)、札幌市公園管理情報(2026年4月確認)に基づいています。札幌市の犬の飼養ルール(リード義務・罰則)は札幌市動物管理センターの公表情報を参照しました。エキノコックス症の情報は北海道保健福祉部感染症対策課および札幌市保健所の公表資料に基づいています。駐車場料金は円山公園駐車場の2026年4月時点の公式情報です。

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問い合わせ先

円山公園のペットルールや施設について不明な点がある場合は、円山公園管理事務所に直接確認するのが確実です。

項目内容
施設円山公園管理事務所(パークセンター)
電話011-621-0453
所在地札幌市中央区宮ヶ丘3
アクセス地下鉄東西線「円山公園駅」3番出口 徒歩5分
公式サイト円山公園