「都内でペット可の物件を探しているけれど、どこも家賃が高い」。そんな悩みを抱えている方にとって、江戸川区は候補に入れる価値のあるエリアです。23区内で公園面積が最大(約780万平方メートル)、区全体がほぼ平坦で自転車移動が快適、そして1LDKのペット可物件が6万円台から見つかる。犬や猫との暮らしに必要な条件がそろっている割に、意外と見落とされている穴場でもあります。

この記事では、葛西・小岩・瑞江・篠崎といった主要エリアの家賃相場やペット可物件の傾向を比較しながら、犬の散歩スポット、ドッグカフェ、動物病院、そして水害時のペット避難まで、江戸川区でペットと暮らすために知っておきたい情報を網羅しました。

江戸川区のペット可物件 — エリア別の比較

区内にはJR総武線、東京メトロ東西線、都営新宿線の3路線が通っており、沿線ごとに家賃の相場と街の雰囲気が変わります。

駅名/エリア家賃相場(1LDK)ペット可物件の多さ散歩環境都心アクセス
葛西・西葛西(東西線)7.5〜9.0万円多い葛西臨海公園が自転車圏内。総合レクリエーション公園も近い大手町20分、日本橋17分
小岩(JR総武線)6.5〜8.0万円やや多い江戸川河川敷まで徒歩15分。フラワーロードの遊歩道秋葉原12分、新宿30分
船堀(都営新宿線)7.0〜8.5万円やや多い新川沿いの桜並木が日常の散歩コース新宿28分(直通)
瑞江・篠崎(都営新宿線)6.0〜7.5万円普通篠崎公園の無料ドッグランが徒歩圏。江戸川河川敷も近い新宿35分(直通)
一之江(都営新宿線)6.0〜7.5万円普通一之江境川親水公園で水辺の散歩新宿30分(直通)

23区内で1LDKのペット可物件が6万円台で見つかるエリアは限られています。江戸川区の瑞江・篠崎あたりは23区で最もペットとの暮らしのコスパがよい地域のひとつでしょう。

葛西・西葛西エリア — 東西線の利便性と葛西臨海公園

東西線沿線のこのエリアは、ファミリー向けの大型マンションが多く、ペット可物件の選択肢が区内で最も豊富です。大手町まで約20分、日本橋まで約17分と都心通勤の利便性も確保されています。

日常の買い物はイオン葛西店(東葛西9丁目)やサミットストア西葛西店が中心になります。イオン内にはセンチュリーペットの売場があり、フード・ペットシーツ・おやつなどを食料品の買い物ついでに調達できるのが便利です。

散歩環境の面では、葛西臨海公園が自転車で10分程度と近いのが最大の魅力。約81万平方メートルの園内には東京湾を望む広い芝生エリアがあり、リードを着けた犬との散歩が可能です(水族園・鳥類園エリアはペット入場不可)。公園内のクリスタル・カフェにはテラス席があり、屋根付きなので天候を気にせずペット連れで食事ができます。

西葛西駅から徒歩12分ほどの新田地区は、駅距離があるぶん家賃が抑えめで、1LDKのペット可物件が7万円台前半で出ることもあります。清新町のUR賃貸(葛西クリーンタウン)にもペット共生住宅があり、団地内の緑道は朝晩の散歩コースとして使いやすい環境です。

動物病院も葛西・西葛西エリアに集中しています。クロス動物医療センター葛西(北葛西3丁目)は平日20時・土日祝18時まで診療しており、夜間の連絡にも対応。葛西りんかい動物病院(中葛西6丁目)はかかりつけ患者であれば夜間急患を受け付けています。トリミングはペットサロン ワンダフル(葛西)、ブルーム葛西(北葛西、動物病院併設)などが利用しやすく、ホームズ葛西店1階のワンニャンハウスはショッピングセンターの駐車場を無料で使えるため車で通う方にも向いています。

小岩エリア — 再開発の将来性と河川敷

JR総武線の小岩駅周辺は、南口を中心に大規模な再開発が進んでいます。北口の商店街は昔ながらの庶民的な雰囲気が残り、飲食店の価格帯が安いのも暮らしやすさのひとつ。

小岩駅から江戸川の河川敷まで徒歩15分ほどで、芝生の広場やサイクリングロード沿いの散歩コースが整備されています。対岸の千葉県市川市側には里見公園の緑も広がっており、橋を渡れば散歩の幅がさらに広がります。ペット可物件は築古が中心ですが、1Kなら5万円台後半から探せるのは23区内ではかなり希少です。再開発完成後は家賃相場が上がる可能性もあるため、今のうちに物件を確保しておくのもひとつの考え方でしょう。

ペットショップは京成小岩方面のコーナンでフード・シーツなどをまとめ買いできます。動物病院は北小岩動物病院(北小岩4丁目)など、小岩駅圏内にも犬・猫対応のクリニックがそろっています。

瑞江・篠崎エリア — 区内で最も家賃が安い地域

江戸川区でも特に家賃が安い地域で、都営新宿線1本で新宿駅まで約35分。篠崎公園には都立公園のドッグランが設置されており、約2,000平方メートルの広さは都内でも有数の規模です。

篠崎公園ドッグランの概要を整理しました。

項目内容
場所篠崎公園B地区(上篠崎1丁目)
料金無料
利用時間24時間(夜間は街灯のみ)
エリア分け小型犬エリア(体重8kg未満)と中・大型犬エリアの2区画
登録方法都立12公園ドッグラン共通WEB申請。狂犬病予防注射済票の画像を提出
入場方法登録完了メールに記載の暗証番号でゲートを解錠
登録有効期限年度内の6月30日まで
備考1回の登録で都立12公園のドッグランすべてを利用可能

2024年度からWEB申請に変更され、公園の窓口まで行かなくても自宅から登録できるようになりました。1回の登録で篠崎公園だけでなく駒沢オリンピック公園や代々木公園など都立12公園のドッグランを共通利用できるのもメリットです。

商業施設はやや少ないものの、篠崎駅前にはマルエツやドラッグストアがあり日常の買い物は駅周辺で完結します。篠崎公園近くにはCAFE HAN(鹿骨)があり、大型犬も店内同伴OKでわんちゃん用メニューも用意されています。

江戸川区で犬と楽しめるドッグカフェ

江戸川区内には犬連れで入れるカフェ・レストランが増えてきています。

店名エリア特徴
BARCA葛西(中葛西7丁目・新川沿い)川のほとりの隠れ家カフェ。オーガニックコーヒーと特製プレートランチ
KZ HOUSE葛西駅徒歩7分パスタ・ピッツァ・肉料理。わんちゃん用リゾット・ソテーメニューあり
わん!リトルガーデン大杉(大杉公園近く)2024年1月開業。ガラス温室リノベーション。室内ドッグラン併設、駐車場7台(2時間無料)
CAFE HAN鹿骨大型犬も店内同伴OK。わんちゃんメニューあり
CAFE MASSA松江オーナー夫婦が親切。わんちゃん用メニューも提供
クリスタル・カフェ葛西臨海公園内屋根付きテラス席がペットOK。ホットサンド・ピザ・カレーなど

営業時間や定休日は変更される場合があります。訪問前に各店舗のSNS・公式サイトで最新情報を確認してください。

犬の散歩スポット一覧

スポット最寄り広さ特徴
葛西臨海公園葛西臨海公園駅約81万m2東京湾を望む芝生広場。リード着用で散歩可。園内に水道多数
篠崎公園篠崎駅約30万m2無料ドッグラン(約2,000m2)。都立12公園共通登録で利用
行船公園西葛西駅約3万m2無料の自然動物園を併設。散歩のついでに動物を眺められる
総合レクリエーション公園西葛西〜葛西約4.5kmフラワーガーデン・なぎさ公園など複数の公園が連なる
荒川河川敷平井〜小松川数kmスカイツリーを眺めながら歩ける。芝生の広場が整備済み
江戸川河川敷篠崎〜小岩数kmサイクリングロード沿いに散歩コース。対岸は千葉県市川市
小松川境川親水公園東大島駅全長約3.9km小川のせせらぎに沿って歩ける水辺の散歩道

河川敷は夜間の照明が少ないため、冬場の夕方以降は反射材やLEDライトの装着をおすすめします。夏場は日陰が限られるため、早朝か夕方の散歩が安全です。

UR賃貸でペットと住む — 初期費用シミュレーション

江戸川区で初期費用を抑えてペット可物件を探すなら、UR賃貸住宅は有力な選択肢です。清新町の葛西クリーンタウン(西葛西駅徒歩12〜13分)にはペット共生対応の住宅があり、1LDK〜4LDKまで多彩な間取りが用意されています。

一般のペット可賃貸とUR賃貸で、家賃7.5万円の物件を借りた場合の初期費用を比較してみましょう。

費用項目一般のペット可賃貸UR賃貸(ペット可)
敷金7.5万円(1ヶ月)15万円(2ヶ月が多い)
礼金7.5万円(1ヶ月)なし
仲介手数料3.75〜7.5万円なし
前家賃7.5万円7.5万円(日割り)
保証会社3.75万円(家賃の50%が多い)不要
火災保険約1.5万円約1.5万円
合計約31.5〜35.25万円約24万円

初期費用だけで7〜11万円ほどの差が出ます。さらにURは更新料も不要なので、2年ごとに家賃1ヶ月分(7.5万円)の支出がなくなる計算です。5年住めば更新料2回分で15万円、初期費用の差額と合わせて22〜26万円ほどの節約になります。

敷金はURのほうが高めに設定されていますが、退去時に原状回復費用を精算して残額は返金されるため、実質的な負担はペットの室内飼育による損耗の度合い次第です。

UR賃貸は保証人が不要な点も、連帯保証人を頼みにくい単身者や若い世帯には助かるポイントでしょう。

水害リスクとペット防災 — 江戸川区で備えておくこと

江戸川区は荒川と江戸川に挟まれた低地に位置しており、水害リスクへの備えは避けて通れません。区が2025年7月に公表した水害ハザードマップ第2版では、大規模水害だけでなく中小規模の浸水想定も盛り込まれています。物件選びの段階でハザードマップを確認し、浸水想定の深さや避難先までの距離を把握しておくことが大切です。

ペットを連れた避難は、人だけの場合より時間も手間もかかります。江戸川区はすべての区立小・中学校等の一次避難所でペット同行避難を受け入れており、犬・猫・小鳥・小型げっ歯類が対象です。ただし、避難所にはペット用品の備蓄がないため、飼い主側であらかじめ準備しておく必要があります。

ペット避難バッグに入れておきたいものを整理しました。

分類中身
食料・水フード(5日分以上)、水、食器
衛生用品ペットシーツ、排泄物処理袋、ウェットティッシュ
身元証明鑑札、狂犬病予防注射済票、混合ワクチン接種証明書のコピー
移動用品キャリーバッグまたはケージ、リード(予備含む2本)
その他常備薬(服用中の場合)、ペットの写真(迷子時の捜索用)

区では「ペットの防災手帳」を作成・配布しており、区役所や各事務所で入手できます。愛犬・愛猫の情報(マイクロチップ番号、かかりつけ病院、既往歴など)を記入しておくと、飼い主と離れてしまった場合の身元確認に役立ちます。

物件を選ぶ際は、2階以上の部屋を選ぶ、ペットキャリーを玄関に出しやすい間取りかを確認する、避難所までのルートを実際に犬と歩いてみる、といった視点も加えておくと安心です。

参考情報

  • 各エリアの家賃相場はSUUMO・HOME’S・アットホーム等の不動産ポータルサイトの掲載データ(2026年4月確認)に基づく概算値です
  • 篠崎公園ドッグランの利用条件は東京都公園協会の公式サイト情報(2026年4月確認)に基づきます
  • UR賃貸の物件情報はUR都市機構の公式サイト(2026年4月確認)に基づきます
  • ペット同行避難・ペット防災手帳の情報は江戸川区公式サイト「ペットの災害対策」ページ(2026年4月確認)に基づきます
  • ドッグカフェ・動物病院の情報は各店舗・施設の公式サイト(2026年4月確認)に基づきます。営業時間・料金等は変更の場合があります

関連記事: ペット可賃貸の探し方。効率よく見つける5つのコツ 関連記事: ペットと引越しする完全チェックリスト。1ヶ月前から当日後まで 関連記事: 葛西臨海公園で犬と散歩。ペットルールと楽しみ方ガイド 関連記事: 江戸川の河川敷で犬と歩く。篠崎から小岩までの散歩コース