武蔵野の森公園は、府中市・調布市・三鷹市にまたがる約38.6ヘクタールの都立公園です。リード着用で犬の散歩ができ、ドッグランこそないものの、調布飛行場の離着陸を眺められる大芝生広場や、旧日本陸軍の掩体壕(えんたいごう)が残る雑木林の遊歩道など、ほかの公園にはない景色を犬と一緒に楽しめます。
この記事では、エリア別のペットルール、4つの散歩コース、季節ごとの混雑状況、駐車場情報、そして散歩帰りに立ち寄れる深大寺周辺のペット可カフェまで、犬連れで訪れる際に知っておきたい情報をまとめました。
エリア別のペットルール
公園の公式サイトでは、犬の散歩について次のように案内されています。
散歩はリードを忘れずに。フンはお持ち帰り下さい。
(出典: 東京都公園協会「武蔵野の森公園」公式ページ)
武蔵野の都立公園が推進する「マナーアップキャンペーン」では、飼い主に求められる行動として3つが挙げられています。
リードを放さず、愛犬との散歩を楽しんでいる飼い主さん 愛犬のウンチや毛をきちんと持ち帰る飼い主さん おしっこの場所を選んでさせる飼い主さん
(出典: むさしのの都立公園「犬と飼い主さんのマナーアップ」ページ)
エリアごとの犬同伴の可否をまとめました。
| エリア | ペット同伴 | 補足 |
|---|---|---|
| 北地区・大芝生広場 | 可 | リード着用必須。子ども連れが多い時間帯は距離をとる |
| 北地区・修景池周辺 | 可 | カモが飛来する水辺。池の縁は柵がないため注意 |
| 北地区・ふるさとの丘 | 可 | 各都道府県の石が展示された小高い丘。飛行機を真横から見られる |
| 南地区・遊歩道 | 可 | 木陰が多く夏場も歩きやすい |
| プロムナード | 可 | 9:00〜16:30のみ通行可。時間外は閉鎖 |
| 府中朝日フットボールパーク(人工芝) | 不可 | サッカーグラウンド内は立入禁止 |
| 遊びの広場(遊具付近) | 注意 | 小さな子どもとの接触リスクあり |
| 調布飛行場の敷地内 | 不可 | 立入禁止 |
伸縮リードを使う場合もロックをかけ、短い状態で歩くのがルールです。排泄物の持ち帰りに加え、おしっこには水をかけて流してください。芝生エリアでは小さな子どもが地面に座って遊んでいることがあるため、犬を近づけすぎないよう気を配る必要があります。
散歩コース4選
武蔵野の森公園は調布飛行場を挟んで北地区と南地区に分かれており、それぞれ景色がまったく異なります。犬の体力や目的に合わせて4つのコースを紹介します。
コース1. 北地区・大芝生広場コース(自由歩行・30〜40分)
北地区の中心にある大芝生広場は、この公園で最も開放感のあるエリアです。見渡す限りの芝生が続き、調布飛行場を離着陸するセスナや小型飛行機が頭上を通過していきます。
芝生の面積が広いため、他の利用者との距離を十分にとれます。大型犬でもストレスなく歩ける環境で、平日の午前中は人が少なく快適に過ごせるでしょう。広場の周囲にはベンチが点在しており、犬と一緒に腰を下ろして飛行場を眺める時間も贅沢です。凧揚げやボール遊びをする家族連れがいるため、犬が突然走り出さないようリードは短めに持ってください。
芝生広場の北側にある修景池まで足を延ばすと、水辺の散歩も楽しめます。修景池は災害時に生活用水として利用される防災用の池で、秋から冬にかけてカモが飛来します。池の縁には柵がないため、水好きの犬は近づきすぎないよう注意してください。
修景池からさらに坂を上ると、ふるさとの丘に出ます。各都道府県から寄贈された石が展示された小高い丘で、公園内で最も標高が高い場所です。ここからは調布飛行場を離陸する飛行機を真横の目線で見られ、天気のよい日には新宿副都心のビル群まで見渡せます。ベンチもあるので、お弁当持参で訪れるのもよいでしょう。
セスナ機のエンジン音に犬が驚くか気になるところですが、離着陸の頻度は1日数回程度です。大半の犬は問題なく過ごせるものの、音に敏感な犬はまず遠くから様子を見るのが無難です。
コース2. 南地区・遊歩道コース(1周約2km・30分)
南地区は木々に囲まれた遊歩道が整備されており、北地区とは趣が異なります。ケヤキやクヌギの雑木林が日差しを遮ってくれるため、夏場の散歩は南地区が向いています。平坦な道が続くので小型犬やシニア犬でも歩きやすいコースです。
このコースの見どころは、旧日本陸軍の掩体壕(えんたいごう)です。掩体壕とは軍用機を空襲から守るために造られたコンクリート製の格納庫で、公園内には「大沢1号」「大沢2号」の2基が保存されています。大沢1号の前には、当時格納されていた戦闘機「飛燕」の実寸イメージ模型が設置されており、歴史を体感しながら歩けます。犬と一緒に戦争遺構を巡れる場所は都内でも珍しく、散歩に歴史散策の楽しみを加えられるのがこの公園ならではの体験です。
東京都公園協会はガイド付きの掩体壕見学イベントを不定期で開催しています。犬連れでの参加可否はイベントごとに異なるため、サービスセンター(042-365-8435)に事前確認してください。
コース3. プロムナード(約1.3km・片道15〜20分)
北地区と南地区をつなぐ約1.3kmの通路で、調布飛行場の脇を一直線に歩くコースです。見通しがよく、飛行場の滑走路越しに遠くの山並みが見える開放的な道です。
通行可能時間は9:00〜16:30に限られており、時間外は閉鎖されます。朝夕の散歩で北地区と南地区を行き来する計画を立てるなら、この時間制限を忘れずに。16:30を過ぎると公園の外側を大きく迂回する必要が出てきます。
中型犬以上であれば北地区→プロムナード→南地区と通して歩くルートが充実感があります。片道約2.5kmほどになるので、帰りはプロムナードで折り返すか、南地区の駐車場に車を停めておくかの2パターンが考えられます。
コース4. 外周路コース(約3km・40〜50分)
北地区の外周をぐるりと一周するコースです。中〜大型犬やアクティブな犬種にはちょうどよい距離で、途中にベンチや自動販売機があるため休憩をはさみながら歩けます。味の素スタジアム側を回り込むルートでは、スタジアムの建物を背景にした散歩を楽しめます。ただしサッカーやラグビーのイベント開催日は人が増えるため、試合日程を確認してから出かけるのがおすすめです。
| コース | 距離 | 所要時間 | 向いている犬 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 大芝生広場(北地区) | 自由歩行 | 30〜40分 | 大型犬でもゆったり歩ける | 飛行場ビュー、ふるさとの丘 |
| 遊歩道(南地区) | 1周約2km | 約30分 | 小型犬・シニア犬向き | 木陰の平坦路、掩体壕 |
| プロムナード | 約1.3km(片道) | 15〜20分 | 中型犬以上 | 飛行場脇の直線路(9:00〜16:30) |
| 外周路(北地区) | 約3km | 40〜50分 | しっかり歩きたい犬に | ベンチ・自販機あり |
「空と歴史の散歩」 — この公園ならではの過ごし方
武蔵野の森公園には、ほかの都立公園では味わえない2つの体験があります。ひとつは調布飛行場の離着陸を間近で見られる「空の開放感」。もうひとつは掩体壕や飛燕の模型を巡る「歴史との出会い」です。
半日かけて訪れるなら、次のような流れで両方を楽しめます。
午前中に北地区の大芝生広場でのんびり過ごし、ふるさとの丘から飛行機の離陸を眺める。プロムナードを歩いて南地区に移動し、雑木林の遊歩道で掩体壕を見学。帰りはプロムナードで北地区に戻り、修景池のベンチで休憩 — 所要時間は全体で2〜2.5時間ほどです。
戦闘機の格納庫だった場所で犬と静かに散歩し、その直後に飛行場から飛び立つセスナを見上げる。過去と現在が地続きになっている感覚は、この公園でしか得られません。
季節別の散歩ポイントと混雑状況
| 季節 | 散歩のポイント | 混雑度 | おすすめの時間帯 |
|---|---|---|---|
| 春(3〜4月) | ソメイヨシノ・カワヅザクラが開花。花見客で北地区が賑わう | 混雑 | 平日の早朝が快適 |
| 夏(7〜8月) | 北地区の地面温度は50度近くに。南地区の木陰が涼しい | やや空き | 朝7時前 or 夕方17時以降 |
| 秋(10〜11月) | 南地区の雑木林が赤や黄に染まる。コスモスが咲くことも | やや混雑 | 午前中が写真撮影向き |
| 冬(12〜2月) | 空気が澄み、富士山が見える日も。来園者は少ない | 空き | 日中でもゆったり散歩できる |
春の花見シーズン(3月下旬〜4月上旬)は北地区の芝生エリアにレジャーシートを広げる人が急増します。犬連れの場合は早朝7〜8時台か、平日の午前中が落ち着いて歩けます。
夏の日中は北地区の芝生が直射日光にさらされ、アスファルトの照り返しと合わせて犬の肉球にやけどのリスクがあります。7月〜8月は朝7時前か夕方17時以降が鉄則です。南地区の遊歩道は木陰が多いため、どうしても日中に散歩するなら南地区を選んでください。
秋は紅葉狩りを兼ねて訪れる人が増えますが、春ほどの混雑にはなりません。南地区のケヤキやクヌギ、コナラが赤や黄に色づき、木漏れ日のなかを歩く散歩は格別です。犬と紅葉を一緒に撮影するなら午前中の光が柔らかい時間帯がきれいに写ります。
冬は来園者がぐっと減り、北地区の広い芝生をほぼ独占できるのはこの季節だけの贅沢です。空気が澄んだ日にはふるさとの丘から富士山が見えることもあります。風を遮るものが少ないため防寒対策は必須で、小型犬や短毛種には犬用ジャケットがあると安心です。
味の素スタジアムでサッカーやラグビーの試合がある日は、北地区の駐車場が早い時間に満車になることがあります。Jリーグの開催日程を事前に確認し、試合日を避けるか公共交通機関を利用するのが無難です。
犬連れ散歩の持ち物チェックリスト
武蔵野の森公園は広大で、特に北地区は日陰が少ないため、準備を整えてから出かけたいところです。むさしのの都立公園の「お散歩グッズをそろえよう」ページで推奨されている持ち物をもとに、リストをまとめました。
飲み水は500ml以上を推奨します。園内に犬用の水飲み場は限られているため、折りたたみボウルとペットボトルを忘れずに持ってきてください。うんち袋は園内のマナーアップキャンペーンでオリジナル袋が配布されることもありますが、常に自分で持参するのが基本です。おしっこの跡を流す水も別途あると安心です。
夏場はクールベストや保冷剤入りのバンダナが役立ちます。冬場の北地区は風が吹き抜けるため、小型犬・短毛種向けの防寒着を持っていると長時間の滞在でも快適に過ごせます。
駐車場の料金と台数
| 駐車場 | 台数 | 料金 | 最大料金 | 精算方法 |
|---|---|---|---|---|
| 第一駐車場(北地区) | 約90台 | 1時間300円、以後20分100円 | 12時間1,200円 | 交通系IC・クレジット対応 |
| 第二駐車場(南地区) | 約140台 | 1時間300円、以後20分100円 | 12時間1,200円 | 交通系IC・クレジット対応 |
(出典: 東京都公園協会「武蔵野の森公園」公式ページ、2026年4月確認)
犬連れで大芝生広場を目的に来るなら第一駐車場が便利です。週末の10時を過ぎると満車に近づくことがあるため、9時前の到着がおすすめです。南地区の遊歩道や掩体壕を巡るなら第二駐車場が最寄りになります。第二駐車場は140台収容で第一駐車場より余裕がありますが、味の素スタジアムのイベント日は周辺道路から混雑するため早めの行動を心がけてください。
駐車場内では無料Wi-Fi(フリースポット)が利用でき、1日3時間まで接続可能です。
周辺のペット可カフェと飲食店
散歩のあとに愛犬と立ち寄れるペット可の飲食店を紹介します。武蔵野の森公園から車で10〜15分圏内の深大寺エリアにはペットフレンドリーな店が複数あり、散歩と食事をセットで楽しめます。
深大寺 水神苑(調布市深大寺元町)は日本料理のレストランで、犬連れでの食事は土日祝日の17時以降、前日17時までの予約制です。1階ホール席で犬と一緒に本格的な和食を楽しめます。犬用メニュー(3,300円〜5,500円、税込)もあり、完全室内のため天候を問わず利用できます。公式サイト(https://www.musashinokk.co.jp/suijin-en/with-dog/ )で詳細を確認してください。
鬼太郎茶屋 深大寺店(調布市深大寺元町5-12-8)はテラス席のみ犬同伴が可能です。ゲゲゲの鬼太郎をテーマにしたカフェで、深大寺参拝を兼ねて訪れるのもよいでしょう。毎週月曜定休。
深大寺 鈴や(調布市深大寺元町)はテラス席で愛犬と一緒に深大寺そばがいただける蕎麦屋です。屋外席の席数が多く、駐車場もあるため犬連れでの利用がしやすい店です。
各店舗の営業時間や同伴条件は変更される場合があります。訪問前に電話やSNSで最新情報を確認してください。
周辺の犬連れ散歩スポット
武蔵野の森公園のすぐ東側には野川公園があり、はしごして歩く飼い主も少なくありません。野川公園は第二駐車場から車で5分ほどの距離にある都立公園で、野川沿いの遊歩道を犬と歩けます。武蔵野公園も隣接しており、こちらにはバーベキュー広場(犬同伴不可エリアあり)や雑木林の散歩道が整備されています。
多磨駅から西武多摩川線で数駅移動すれば、井の頭公園にもアクセスしやすい立地です。小金井公園も同じ沿線上にあり、広い芝生と雑木林の散歩が楽しめます。週末に複数の公園をはしごするなら、武蔵野の森公園を起点にして野川公園→武蔵野公園と南下するルートがスムーズです。
アクセス・連絡先
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都府中市朝日町3丁目、調布市西町、三鷹市大沢5・6丁目 |
| 電話 | 042-365-8435(武蔵野の森公園サービスセンター) |
| 北地区最寄り駅 | 西武多摩川線「多磨」駅 徒歩約5分 |
| 南地区最寄り駅 | 京王線「西調布」駅 徒歩約15分 |
| バス | JR三鷹駅から小田急バス「野水一丁目」下車 徒歩約2分 |
| 開園時間 | 常時開放(プロムナードは9:00〜16:30) |
| 入園料 | 無料 |
| 公式サイト | https://www.tokyo-park.or.jp/park/musashino-no-mori/index.html |
まとめ
武蔵野の森公園は、調布飛行場の空の広さと掩体壕の歴史が共存する、都内でもユニークな散歩スポットです。北地区の芝生で飛行機を眺めるか、南地区の雑木林で戦争遺構を巡るか、犬の体力や気分に合わせてコースを選べる自由さがあります。深大寺エリアのペット可カフェと組み合わせれば、散歩と食事で半日楽しめる充実したおでかけになるでしょう。
参考情報
- 公園の住所・利用時間・駐車場料金は東京都公園協会「武蔵野の森公園」公式ページ(https://www.tokyo-park.or.jp/park/musashino-no-mori/index.html 、2026年4月確認)に基づいています
- ペットルールはむさしのの都立公園公式サイト「犬と飼い主さんのマナーアップ」ページ(https://musashinoparks.com/dogs/ 、2026年4月確認)に基づいています
- 掩体壕の情報は東京都公園協会の公式案内および三鷹市「みたかナビ」掩体壕ページ(2026年4月確認)に基づいています
- 各カフェ・飲食店の犬同伴条件は各店舗の公式情報(2026年4月確認)に基づいています。変更の可能性があるため、訪問前にご確認ください
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