ペットの体調不良は時間を選びません。夜中に犬が急に嘔吐を繰り返したり、猫がぐったりして動かなくなったり。そんなとき、かかりつけの病院は閉まっていて、どこに連れて行けばいいかわからないと焦ってしまうものです。

大阪には夜間や深夜に対応してくれる救急動物病院がいくつかあります。ただし東京と比べると施設数は限られており、自宅からの距離やアクセスを事前に把握しておくことの重要性はより高くなります。この記事では、大阪の夜間救急動物病院の具体的な施設情報と、夜間受診の流れ・費用の目安をまとめました。

大阪の夜間救急動物病院リスト

大阪府内で夜間救急に対応している主な動物病院を施設ごとに整理しました。診療時間や対応状況は変更される場合があります。受診前に電話で確認してください。

大阪どうぶつ夜間急病センター(大阪市東成区)

項目内容
住所大阪府大阪市東成区中道3丁目8-15
電話番号06-4259-1212
診療時間21:00〜翌5:00(受付は4:30まで)
休診日年中無休
対応動物犬・猫
公式サイトhttps://doubutsuyakan.jp/

大阪市内の代表的な夜間救急施設です。大阪メトロ長堀鶴見緑地線「玉造」駅およびJR環状線「玉造」駅から徒歩5分と、公共交通機関でのアクセスにも優れています。年中無休で運営されているため、土日祝日の夜間も対応可能です。

北摂夜間救急どうぶつ病院(箕面市)

項目内容
住所大阪府箕面市船場東2-3-55
電話番号072-730-2199
診療時間21:00〜翌6:00
休診日年中無休
対応動物犬・猫
公式サイトhttps://heah.jp/

北摂エリア(豊中市・吹田市・茨木市・高槻市など)にお住まいの場合の第一選択肢になる施設です。200軒以上の動物病院で構成される「葉月会」が運営しており、救急医療に習熟した専任の獣医師と動物看護師が常駐しています。新御堂筋からのアクセスが便利です。

堺動物夜間救急クリニック(堺市)

項目内容
住所大阪府堺市中区学園町2-6
電話番号072-239-3697
診療時間21:00〜翌2:00(電話受付 20:30〜25:30)
休診日毎週木曜日
対応動物犬・猫
公式サイトhttps://ah.aeonpet.com/sakai-yakan-emergency/

南大阪エリアの夜間救急を担う施設です。翌2時までの診療となるため、深夜帯に症状が出た場合は大阪どうぶつ夜間急病センターや、状況によっては翌朝のかかりつけ医受診を検討する必要があります。木曜日が休診である点にも注意してください。

りんくう動物救急医療協会(泉佐野市)

項目内容
住所大阪府泉佐野市りんくう往来北1番地の58(大阪公立大学獣医学部附属獣医臨床センター内)
電話番号072-463-5939
診療時間21:00〜翌3:00(電話受付 20:00〜翌2:30)
休診日日曜日(2026年3月16日より休診。年中無休から変更)
対応動物犬・猫
公式サイトhttps://www.raema.or.jp/

泉南エリアの夜間救急を担う施設で、大阪公立大学の獣医臨床センター内に設置されています。泉佐野市・岸和田市・貝塚市など南部にお住まいの場合は、大阪市内の施設まで行くよりもこちらが近くなるケースが多いでしょう。夜間は建物入り口が施錠されているため、到着したらインターフォンで連絡する必要があります。

夜間受診が必要な症状と判断基準

すべての体調不良が夜間の緊急受診を必要とするわけではありません。「朝まで待って良い症状」と「すぐに受診すべき症状」の判断は難しいですが、目安を知っておくと冷静に対処しやすくなります。

すぐに受診すべき症状

呼吸が荒い、または呼吸困難になっている場合は、すぐに病院に向かってください。交通事故や高所からの落下など、明らかな外傷がある場合も同様です。意識がない、けいれんが止まらない、大量の出血がある場合は一刻を争います。

誤飲(毒物、異物を食べてしまった)の場合も緊急性が高く、夜間であっても受診が必要です。何をどのくらい食べたかを可能な限り特定し、電話で病院に伝えてください。チョコレートやキシリトール、ユリ科の植物、人間の薬などは少量でも命に関わることがあります。パッケージや現物を持参できれば、獣医師の対応が速くなります。

オス猫が排尿できない場合は、尿路閉塞を疑って夜間であっても受診してください。24から48時間で腎不全に進行する可能性があり、「翌朝まで様子見」は危険です。

朝まで様子を見てもよい可能性がある症状

1回から2回の嘔吐で、その後元気にしている場合は、翌朝のかかりつけ医への受診で問題ないことが多いでしょう。食欲がやや落ちている程度、軽い下痢が1回だけという場合も、経過を観察しながら翌朝の受診を検討してください。

ただし、これはあくまで目安です。判断に迷った場合は、夜間救急病院に電話をして相談するのが最も安全な対応でしょう。電話相談だけであれば無料のケースもあります。

夜間救急を受診する流れ

夜間に愛犬や愛猫の体調が急変した場合の対応手順を整理します。

受診前の電話連絡

ほとんどの夜間救急病院は、来院前の電話連絡を必須としています。急に来院しても対応が遅れることがあるため、まず電話をかけて症状を伝えましょう。動物の種類と年齢、体重、症状の内容と発症時期、現在の状態(意識の有無、呼吸の状態など)を簡潔に伝えます。パニックになりがちな場面ですが、できるだけ落ち着いて情報を伝えることが、適切な対応につながります。

持ち物の準備

夜間受診に必要な持ち物を確認しましょう。

持ち物理由
ペットの保険証(加入している場合)窓口精算に必要
かかりつけ医の診察券既往歴の確認に役立つ
現金(2〜3万円)またはクレジットカード夜間はカード未対応の場合あり
タオル嘔吐や出血時の応急処置
キャリーバッグ安全な移動のため
嘔吐物や便のサンプル診断の手がかりになる場合がある
常用薬のリスト持病がある場合は必ず持参

来院時の対応

病院に到着したら、受付で症状を再度伝えます。待合室では他の動物との接触を避けるため、キャリーバッグに入れたまま待機してください。

夜間救急は混雑していることがあり、到着順ではなく症状の緊急度で診療の順番が決まります(トリアージ制)。自分の番が来るまで1時間から2時間待つことも珍しくないため、飼い主自身の水分補給も忘れずに。

夜間救急の費用と支払いの注意点

夜間救急の診療費は、通常の診療時間内と比べて割高です。深夜の人件費や設備維持費がかかるため、この点は避けられません。

項目費用の目安
夜間診察料5,000〜15,000円
血液検査5,000〜15,000円
レントゲン5,000〜10,000円
点滴処置5,000〜10,000円
入院費(1泊)5,000〜15,000円
緊急手術100,000円〜

夜間診察料だけで5,000円から15,000円かかり、検査や処置を加えると2万から5万円程度になることが一般的です。緊急手術が必要な場合は10万円を超えることもあるため、ペット保険に加入している場合は保険証を忘れずに持参してください。

現金のみ対応の病院もあるため、夜間の急患に備えて2万から3万円の現金を手元に用意しておくと安心です。高額な治療が必要になった場合、分割払いに対応している病院もあります。費用の見通しが立たない場合は、処置前に獣医師に「おおよそどのくらいかかりますか」と確認しておくと、心理的な負担が軽くなります。

普段からの備えが命を守る

夜間の緊急事態に備えて、自宅から最も近い夜間救急動物病院の名前、住所、電話番号をスマートフォンの連絡先に登録しておきましょう。冷蔵庫やペットのケージの近くにメモを貼っておくのも有効です。同居する家族全員が場所を把握していれば、飼い主本人が不在でも対応できます。

かかりつけの動物病院に、夜間の急患時にどこを受診すべきか聞いておくのもよい方法です。かかりつけ医が提携先の夜間救急病院を紹介してくれることもあります。紹介先であれば翌日の引き継ぎもスムーズになるため、この確認は初診時にしておくのが理想的でしょう。

ペットの基本情報(種類、年齢、体重、持病、常用薬、アレルギー)を1枚のカードにまとめておくと、家族や知人がペットの急病に対応する際にも役立ちます。

翌日のかかりつけ医への引き継ぎを忘れない

夜間救急での処置はあくまで応急対応です。容体が安定したとしても、翌日にはかかりつけの動物病院を受診して、夜間に行った検査や処置の内容を引き継いでもらう必要があります。夜間病院では退院時に診療サマリー(紹介状)を渡してくれるのが一般的なので、そのままかかりつけ医に提出すれば、重複検査を避けながらスムーズに継続治療へ移行できます。

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参考情報

大阪の夜間救急動物病院の情報は、各病院の公式サイト(2026年4月確認)および大阪府獣医師会の情報をもとにまとめています。大阪動物医療センター堀江の夜間救急(大阪ERセンター)は2025年2月に廃止されています。診療費用の目安は夜間救急動物病院の一般的な料金帯を参考にしていますが、病院ごとに異なるため受診前に電話でご確認ください。

大阪の夜間救急動物病院は、大阪市内の大阪どうぶつ夜間急病センター、北摂エリアの北摂夜間救急どうぶつ病院、南大阪の堺動物夜間救急クリニック、泉南エリアのりんくう動物救急医療協会が主な施設です。受診の際は事前の電話連絡が必須で、費用は夜間診察料だけで5,000円から15,000円、検査・処置を含めると2万から5万円程度が目安になります。緊急事態に備えて、最寄りの夜間救急病院の連絡先をスマートフォンに登録し、保険証と現金を手元に準備しておくことが、飼い主としてできる最も大切な備えです。