来月の旅行、2泊3日で家を空ける。愛犬をどこに預けようかとスマホで検索を始めたら、ペットホテル、ペットシッター、ホストファミリー型と選択肢が思ったより多くて迷った。こういう経験をした飼い主は少なくないはずです。

それぞれ仕組みがまるで異なるため、ペットの性格と旅行の日程に合わせて選ぶ必要があります。3タイプの料金シミュレーション、代表的なサービス、性格別の判断基準を整理しました。

3つの預け先。仕組みの違いを押さえる

預け先の選択肢は大きく分けて3タイプあります。仕組みの違いを先に整理しておくと、自分のペットに合うものが見えてきます。

項目ペットホテルペットシッターホストファミリー型
場所施設に預ける自宅にシッターが来る個人宅に預ける
環境変化大きいなし(自宅のまま)ある程度ある
見守り体制24時間スタッフ常駐1日1〜3回の訪問ホストが在宅時は常時
他の動物いる場合が多いいないホスト宅の動物がいる場合あり
送迎飼い主が送り迎え不要飼い主が送り迎え
料金の仕組み1泊単位の定額1回の訪問あたり1泊単位の定額
予約の取りやすさ繁忙期は埋まりやすい比較的取りやすいエリアにより差が大きい

ペットホテルは「施設に預けて24時間管理してもらう」形式。ペットシッターは「自宅に来てもらってペットは自宅で過ごす」方式で、猫の飼い主に選ばれやすい傾向があります。ホストファミリー型は「一般家庭に犬を預ける」仕組みで、施設よりも家庭的な環境を望む飼い主に支持されています。

料金比較。泊数別シミュレーション

料金体系がタイプごとに異なるため、泊数によってトータルコストの差が変わってきます。下の表は各サービスの公式サイト掲載価格(2026年4月確認)をもとにした目安です。

1単位あたりの基本料金

サービス小型犬/1単位中型犬/1単位大型犬/1単位猫/1単位
ペットホテル(1泊)3,000〜5,000円4,000〜6,000円5,000〜8,000円2,500〜4,000円
ペットシッター(1回60分)2,500〜4,000円3,000〜4,500円3,500〜5,000円2,500〜3,500円
ホストファミリー型(1泊)3,500〜6,000円5,000〜7,000円対応なしが多い非対応が大半

ペットシッターは1日2回の訪問が標準のため、1日あたりの実費は上記の2倍が目安です。

泊数別トータルコスト(小型犬1頭の場合)

泊数ホテルシッター1日2回ホストファミリー
1泊2日3,000〜5,000円5,000〜8,000円3,500〜6,000円
2泊3日6,000〜10,000円10,000〜16,000円7,000〜12,000円
3泊4日9,000〜15,000円15,000〜24,000円10,500〜18,000円
5泊6日15,000〜25,000円25,000〜40,000円17,500〜30,000円

トータルコストはペットホテルが最も安い傾向にありますが、費用だけで判断するのは危険です。ペットの性格や健康状態によっては、多少高くてもストレスの少ない方法を選ぶべき場面があります。

年末年始・ゴールデンウィーク・お盆はどのサービスも繁忙期料金(20〜50%割増)になるうえ、予約が埋まるのも早い。旅行の日程が決まった時点で預け先の手配を同時に始めてください。

多頭飼いの費用比較

多頭飼いの場合、料金差はさらに大きくなります。

ケースホテル(2泊3日)シッター(2泊3日・1日2回)
小型犬2頭12,000〜20,000円12,000〜18,000円
小型犬1頭+猫1頭11,000〜18,000円10,000〜16,000円
猫2頭10,000〜16,000円10,000〜16,000円

ホテルは1頭ずつ料金がかかりますが、シッターは1回の訪問で複数頭をケアしてくれることが多い。犬2頭をホテルに預けると1泊6,000〜10,000円に対し、シッター1日2回の訪問なら5,000〜9,000円に収まるケースもあります。3泊以上の多頭飼いではシッターの方が割安になりやすいです。

ペットホテル。24時間管理の安心感

ペットホテルの最大の安心材料は、24時間スタッフが常駐していること。夜間に体調が急変しても対応してもらえるため、シニアペットや持病のある子に選ばれやすい預け先です。

反面、環境変化によるストレスは避けられません。知らない場所、知らない人の気配、他の動物の鳴き声。これらが重なって食欲が落ちたり、下痢を起こしたりするケースは一定数報告されています。猫は犬以上に環境変化に敏感で、ホテルで体調を崩すリスクが高めです。

ホテル選びのチェックポイント

確認項目良いホテルの条件避けるべきホテル
動物取扱業の登録番号施設内に掲示がある(法律で義務)掲示がない
夜間のスタッフ体制24時間常駐夜間無人
滞在スペース個室タイプ大部屋でケージ並列
散歩サービス(犬)1日2回の散歩付き散歩なし
Webカメラ外出先から様子が見られる非対応
動物病院の併設・提携あり(料金1泊4,000〜7,000円)なし

動物病院が併設されているペットホテルは料金がやや高めですが、万が一の時にすぐ獣医の診察を受けられます。持病がある場合やシニア期のペットには、このタイプが最も安心感があります。

代表的なペットホテルチェーンの費用比較

施設タイプ小型犬1泊猫1泊特徴
動物病院併設型4,000〜7,000円3,000〜5,000円獣医常駐。シニア向き
専門施設型(イオンペットなど)3,300〜5,500円2,800〜4,000円全国展開。予約しやすい
トリミングサロン併設型3,000〜5,000円2,500〜4,000円セット割引がある場合も
高級個室型6,000〜12,000円5,000〜8,000円スイートルーム、ドッグラン付き

イオンペットの「ペテモ ペットホテル」は全国のイオンモール内に展開しており、買い物ついでに預けて帰りに迎えにいけるアクセスの良さが利点です。小型犬1泊3,300円からと価格も手頃な部類に入ります。

ペットシッター。自宅で過ごせるストレスの少なさ

シッターの最大のメリットは、ペットが自宅で過ごせること。慣れた環境のまま留守番できるので、環境変化によるストレスが最小限に抑えられます。猫はこのメリットが特に大きく、ホテルよりシッターを選ぶ方が体調を崩すリスクが低い傾向があります。

ただし、訪問と訪問の間(10時間以上の空白が生じることもある)はペットが一人で過ごす点には注意が必要です。分離不安がある犬や、体調に不安がある高齢ペットの場合は、この空白時間のリスクを考慮してください。

自宅の鍵をシッターに預けるため、信頼性の確認は必須。事前カウンセリング(対面の打ち合わせ)を必ず実施している業者を選ぶのが鉄則です。

主なペットシッターサービスの比較

サービス名対応エリア特徴1回の料金目安鍵の管理方法
オリーブシッター首都圏中心事前カウンセリング必須。写真付き報告書3,000〜4,500円事務所で管理
キャットシッター七つの猫東京23区中心猫専門。猫の習性に精通した専門シッター3,500〜4,000円事務所で管理
ペットシッターSOS全国チェーン加盟店ネットワークで地方でも利用可能2,500〜4,000円加盟店で管理
セワクル首都圏アプリ完結型。当日予約にも一部対応3,200〜4,500円スマートロック対応あり
DogHuggy全国マッチングアプリ型のホストファミリーサービス3,500〜6,000円/泊ホスト宅に預ける形式

DogHuggyは一般家庭(ホストファミリー)に犬を預ける形式で、ホテルとシッターの中間的な位置づけです。家庭環境で過ごせる点が支持されていますが、現時点では犬のみ対応で猫は預けられません。

ペットシッターの選び方で見落としがちなのが損害保険の加入状況です。訪問中の事故やペットの逃走に備えて、ペットシッター賠償責任保険に加入しているかを契約前に確認してください。上記のオリーブシッターやペットシッターSOSは加入を明示していますが、個人のシッターでは未加入のケースもあります。

ペットの性格と状況から選ぶ判断チャート

3つの選択肢を性格別に整理しました。

ペットのタイプおすすめの預け先理由
社交的で他の犬と遊べる犬ペットホテル他の犬との交流がストレス発散になる
臆病で環境変化に弱い犬ペットシッター自宅にいられることが最大の安心材料
猫全般ペットシッター猫は環境変化に弱い。自宅が最適
シニア+持病あり動物病院併設のホテル体調急変時に即座に対応できる
シニア+健康ペットシッター余計なストレスをかけない方が無難
多頭飼い(犬2頭以上)ペットシッターまとめてケアでき、頭数割で費用を抑えやすい
犬と猫の多頭飼い犬はホテル+猫はシッター組み合わせが現実的
分離不安がある犬ホストファミリー型常に人がいる環境で安心しやすい

判断に迷う場合は、まずかかりつけの動物病院で相談してみるのも手です。獣医師は普段の健康状態を把握しているため、環境変化への耐性について的確なアドバイスがもらえます。

預ける前の準備チェックリスト

どのタイプに預ける場合でも、以下の準備をしておくとトラブルを防げます。

準備物目的ホテルシッター
ワクチン接種証明書感染症予防の証明必須(ないと預かり不可の施設が多い)あると安心
いつものフード(日数分+予備1日分)食事内容の急変によるストレス防止持参自宅に用意
お気に入りのおもちゃ・ブランケット見慣れた匂いで不安を軽減持参そのまま
かかりつけ動物病院の連絡先緊急時の対応先書面で渡す書面で渡す
緊急時の治療上限額飼い主不在時の治療判断基準書面で渡す書面で渡す
常用薬+投薬スケジュール投薬の継続持参+スケジュール表自宅に用意+指示書
飼い主の滞在先と連絡手段万が一の連絡用書面で渡す書面で渡す

緊急時の対応方針(「○万円までの治療はお任せします」など)は口頭ではなく紙に書いて渡してください。万が一のときに認識のズレを防げます。海外旅行の場合は時差を踏まえた連絡可能時間帯も記載しておくと安心です。

初めて預ける場合は「お試し利用」を挟む

旅行本番でいきなり3泊預けるのはリスクが高い。事前に短時間のお試し利用を1回挟むと、ペットとの相性を確認できます。

タイプお試しの方法費用目安チェックポイント
ペットホテル1泊だけ試す3,000〜5,000円帰宅後の食欲・元気さ・排泄の変化
ペットシッター外出中に1回訪問を依頼2,500〜4,000円ペットがシッターを受け入れるか
ホストファミリー半日〜1泊の体験預かり3,500〜6,000円ホスト宅での行動・食事量

旅行中に「ペットは大丈夫だろうか」と気をもむ精神的なコストを考えれば、事前投資として十分に元が取れます。特に初めてペットを預ける飼い主は、旅行の2〜4週間前にお試しを済ませておくことをおすすめします。

ペット保険の補償範囲も事前確認を

預け先でペットが体調を崩した場合、治療費は原則として飼い主負担になります。ペット保険に加入している場合は、「預け先での体調不良」が補償対象に含まれるかを事前に確認しておくと安心です。

多くのペット保険は通院・入院・手術を補償範囲にしていますが、預け先でのトラブルが免責事項に該当するケースもあります。保険会社の約款を確認するか、コールセンターに直接問い合わせておきましょう。


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参考情報

記事内の料金は各サービスの公式サイト掲載価格(2026年4月確認)を参考にしています。イオンペットのペテモ ペットホテル料金はペテモ公式サイト(2026年4月時点)、オリーブシッター・ペットシッターSOS・DogHuggyの料金は各社公式サイト(2026年4月確認)を参照しました。料金は地域・時期・ペットのサイズによって変動します。繁忙期(年末年始・GW・お盆)は20〜50%の割増が一般的です。